2019年末に中国武漢で確認されて以来、世界的大流行となってしまった新型コロナウイルス(COVID-19)ですが、ついに2020年3月11日にWHOがパンデミックの宣言をしました。
ここでは他人事とはいえなくなってしまった新型コロナウイルスに万一感染してしまった場合、対応する保険商品についてまとめていきます。
公的保険は?
まず、国の補償はどうなっているのでしょうか?
①検査にかかる医療費
厚生労働省の発表により、2020年3月6日より公的保険が適用されるようになりました。
これにより医療機関は各自治体から行政検査の委託を受け検査が行われ
検査費用は全額公費負担です。仮に陰性だった場合も費用負担はありません。
②治療にかかる医療費
通常の病気で、公的医療保険制度の対象になる医療費は原則3割負担です。
ですが、新型コロナウイルスは2019年2月1日に『指定感染症』に指定されました。
それに伴い、医療費は全額公費で賄われることになります。
民間の生命保険は?
※こちらに関しては保険会社により支払条件も様々ですので詳しくはご加入の保険会社へご確認ください。
①医療保険
・病気やケガをして入院・手術をした場合、入院費用は1日いくら×日数と給付金を定額でお支払いする商品が多いので契約内容に応じてお支払い○
・医療費の実費を補償する医療保険の場合ですと、そもそもの治療費が公費負担ですので
自己負担がないので、医療保険に関してもお支払い×
②死亡保険
・新型コロナウイルスが原因で死亡した場合も当然、死亡保険金はお支払い○
③就労不能保険
・病気やケガで特定の状態になり支払い対象外期間を超えて働けくなった場合、保険金が給付されるものですが、新型コロナ感染の場合ですと、重症化し、例えば呼吸器を装着するような入院状態になり、約款所定の状態になるとお支払い○ のケースもあります。
④傷害保険
●ケガによる入通院等を補償する保険ですので基本的にお支払い×
●また『疾病補償特約』『特定感染症特約』などの病気を対象とする特約付帯の場合
約款内容が↓
・疾病補償特約
疾病に該当するためお支払い○
・感染症法の『一類~三類の感染症』『指定感染症』『新感染症』のいずれかに該当
2019年2月1日の政令によりお支払い○となります。
・感染症法の『一類~三類の感染症』のみや、約款記載の感染症に限定列挙しているケース
お支払い×
⑤海外旅行保険
・疾病死亡・治療・救援費用等の疾病補償が付帯されていればお支払い○
また、『旅行変更費用補償特約』は渡航先(経由する予定のものを含む)に対して、政府が退避勧告(レベル4)や渡航中止勧告(レベル3)を発令した場合、お支払い○
企業向け
①休業補償
【生産物(PL)・店舗・旅館賠償責任保険(食中毒・特定感染症利益補償特約)】
【企業費用・利益総合保険(食中毒・特定感染症利益補償特約)】
約款内容が↓
・感染症法の『一類~三類の感染症』『指定感染症』『新感染症』のいずれかに該当
2019年2月1日の政令により補償○となります。
・補償対象となる感染症を約款記載の感染症に限定列挙しているケース
補償×となります。
②興行中止保険
・新型コロナウイルスに伴うイベント中止に関しては、指定感染症は補償×の場合が多いようです。
万一の時に備え、保険内容のご確認を!
新型コロナウイルス感染症関連の対応は政府、保険会社ともに状況に応じて変化しておりますので、今後の状況次第では内容に変化も出てくるかもしれません。
万一感染してしまった場合、保険のことを調べている余裕などございません。
是非この機会に今一度、ご自身でご加入の保険内容をお確かめください。
Comments